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平成23年1月31日


























































































































































































蚕太 -さんた- 群馬県オリジナル蚕品種「蚕太」とは


      

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    養蚕農家 榛東村広馬場
        冨澤 孝次さん                   蚕太


絹製品をもっと身近に

 絹製品といえば着物がその代表格ですが、現代では日本人が普段の生活で着物を着る機会はほとんどありません。その風合いといい、光沢、肌触りといい、数ある繊維の中で他の追随を許さない気品あふれる絹=B日本の文化でもある絹製品をもっと身近なものにしたい、もっと気軽に着てもらえたら…。そんな思いからシルクニット製品作りを思い立ちました。「着物よりも格段に安く、しかもニット製品なら簡単に着る事ができ、お客さまにも喜んでもらえるのではないか」。という思いが出発点でした。そこで平成6年、材料である絹糸を求めるため、養蚕や絹産業に対して深い理解と協力を示している地元、群馬県に相談することにしたのです。


ニットに向く蚕品種開発へ

群馬県はかつて富岡製糸場が栄え、桐生や伊勢崎は織物業が盛んだったことから、今でも養蚕業に力を注いでいます。県オリジナルの蚕品種も何種類も開発しています。それらの繭からとれた生糸を使って早速試作品を作ってみましたが、細い絹糸で作ったニットはだらつき感やひっかかりがあり、ニット製品には向かないことがわかりました。ニットに向く太繊度の生糸を求めて国の試験場にも出向きました。そこで分けてもらった蚕品種を持ち帰り、県内の養蚕農家で育てた繭で初めて製品化にこぎつけることが出来ました。しかし県内の絹産業発展のためには、県ブランド奨励蚕品種(群馬オリジナル蚕品種)の繭を原料とした絹製品の生産・販売促進をしてほしいという意向もあって、県は新品種の開発を進めてくれましたが、なかなか「これだ」という品種にめぐり合うことは出来ませんでした。「消費者の喜ぶ製品作り」が大前提ですから妥協するわけにはまいりません。試行錯誤を繰り返し、ようやく県蚕糸技術センターと弊社の協同開発により日本種同士の交雑種「FGN1×N510」が開発され、翌年の平成15年2月に「蚕太(サンタ)」と命名されました

               

繭糸の太さは従来の倍

ポルトガル語では聖なるもの、聖者≠フ意味を持つ「サンタ」の呼び名に相応しく、「蚕太」はこれまで国内外でも類を見ない、繭糸の太さ4デニール以上という太繊度の蚕品種として誕生したのです。従来の繭糸の倍以上という太さで、コシ、シャリ感、強度もあり、シルクニット製品の素材としては最高の蚕品種となりました。まさにシルクニットの救世主のような存在感です。糸の断面図を顕微鏡で見てみると形状がさまざまなため、編んだときの密度が濃くなり、透けないという利点もあり、ニット製作に最適な繭糸であるといえます。

           

     

           

           

優れた消臭作用

平成21年 3月 群馬県繊維工業試験場にて、蚕太の消臭試験が行われ、消臭率96.7%という結果が出ました。蚕太は消臭性、抗菌作用に優れた絹であるといえます。

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